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K-1 MAXの試合感想 [ブアカーオ]

今回は注目していたブアカーオと佐藤の2試合だけを取り上げます。

1 ブアカーオ・ポープラムック vs 宍戸大樹

シュートボクシング・ウェルター級日本王者という肩書きの宍戸選手。ローセン、チャンプアックといった海外の強豪を撃破した実績がある「日本人最後の大物(←使い古されたフレーズ)」とのこと。今回はブアカーオを指名してのMAX初参戦であり、雑誌の事前情報によると対ブアカーオのためにタイからトレーナーを呼び寄せ、今までの人生で最もハードな練習を積んできたらしい。

とはいえ下馬評は圧倒的不利。トレーナも「身内ということを抜きにして言えば、ブアカーオと100回やって100回負ける」とあまりにも夢のない発言をしてしまう程の実力差。「奇跡をおこす」「皆さんをびっくりさせる」というのが昨今のキャッチフレーズとなっていた。

さて、実際の試合であるが、ゴングが鳴る前から両者のオーラの違いは歴然。自信に満ち溢れ、笑顔さえ見られるブアカーオに対し、緊張と気合とでガチガチの宍戸。

ゴングが鳴り、挨拶のためグローブを合わせに出るブアカーオに対し、宍戸はそれを無視し一気に猛進する。おそらく宍戸としては自慢のスタミナを生かすためブアカーオを休ませない作戦だったのだろう。1Rの最初から近距離で打ち合うよう会長やトレーナーから言われていたと推測される。その作戦はまあそれでよいのだが、あまりにも行動に余裕がない。器用さがない。インタビューの映像等から真面目で実直な人格がうかがえるのだが、それだけでは今のブアカーオには勝てない。

意気高々に突撃した宍戸を待っていたのは、1ラウンド0分15秒失神KOというミゼラブルな結末であった。宍戸がもんどりうって倒れたとき、何が起こったのか分からず会場は一瞬静まりかえり、そして次の瞬間耳をつんざく大歓声に包まれた。

やはり実力差のありすぎるマッチメークは良くないの一言に尽きる。それに先日の佐藤嘉洋選手もそうだったが、相手がブアカーオとなると日本人選手は舞い上がってしまい落ち着きを失い、それが結果として実力差以上のワンサイドな展開を作ってしまう。日本人がブアカーオを倒せる日が来るまでまだ当分かかりそうだ。というか永遠に無理かもしれない。

 

 気付いた時には試合が終わっていた・・・・・

 

2 アルバート・クラウス vs 佐藤嘉洋

前回いいところなしで負け評価を落とした者同士の対戦。両者実力拮抗し両者とも背水の陣で臨むので白熱した試合になること間違いなしの試合。日本人選手の中で僕が一番期待している佐藤であるが、今回は戦前からかなり不利だろうと思っていた。理由は2つある。

一つは前回のブアカーオ戦で折られた鼻の手術を7月上旬にしていること。通常、鼻骨骨折の場合、骨折部の癒合のために術後6週間は鼻への衝撃は一切禁忌となる。したがって佐藤は試合直前まで顔にパンチを受けるような練習やスパーリングを全くできなかったはずである。それに加えて全身麻酔下での観血的手術は手術行為そのものが体にとって大きな負担となる。術後も炎症が続き体は消耗する。きっと気持ちばかりが逸って体は思うように動かなかったはずだ。

もう一つはクラウスが絶好調宣言していたこと。なぜかクラウスは好調と不調の波が大きく、それが試合前の表情とコメントで分かってしまう。今回は明らかに「強いクラウス」だ。

1Rに関しては両者拮抗していた。佐藤はいいローを何十発もクラウスの足に叩き込み、膝でボディーをえぐる。クラウスも接近してフックやアッパーを入れる。2Rも同じ展開。3Rでは佐藤のローの手数が減り、クラウスのパンチによるヒットが目立つようになる。佐藤は明らかに失速していた。やはり手術の影響は大きいようだ。結局ジャッジ2名が1ポイント差をつけクラウスの勝利。佐藤はマットにしゃがみ込む。

今回に関しては相手がトップクラスの選手であったうえに手術の影響も大きいので、この結果だけで悪い評価されてしまうのは酷なことだと思う。しかし佐藤のファイトスタイルに関して、決定的に足りないものがあるように思う。それはパンチ。佐藤のローと膝は現時点ですでに世界のトップレベルにある。ただ3ラウンド制で掴みなしの現行ルールでは、ローと膝だけで勝つのは難しい。「倒せるパンチ」と「上手なスウェーor亀ガード」を身に着けないと世界のトップクラス相手に戦えない。これは佐藤自身が一番分かっていることだとも思う。今回の試合内容だと佐藤はおそらく年末ダイナマイトにオファーは来ないだろう。下手すると日本トーナメントから出直しさせられる可能性もある。しかし頭のいい佐藤のことだからきっとこの弱点を克服して戻ってきてくれるだろう。がんばれ、佐藤!


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コメント 10

sigarami

もし、今回出場を取りやめた石井宏樹選手が、ブアカーオに近い
体格までウェイトアップに成功した場合、彼が唯一のブアカーオに
呑まれない日本人に成る可能性は有ります。ムエタイとは違う、
日本で育ったキックボクシングの技術の頂点である事は確かです。
体重差の有りすぎる今回の試合は見送った点もこの選手の
試合に対して完璧を要求するスタイルを表した一件でした。

クラウスは調子のいい時は、ブアカーオからダウンを取ったり、
サワーを圧倒的に屠ったりしますから.......。 この選手に絶対勝てと
いうのも酷な話だなぁと思います。
by sigarami (2006-09-06 12:11) 

yoshi-HERO

yoshi-HERO
by yoshi-HERO (2006-09-06 22:20) 

しょちょう

sigaramiさん
sigaramiさんがそこまで推される石井選手はきっとかなりの本物なのでしょうね。ちょっとネットで調べてみましたが、戦績はなかなかいいようですね。まだ見ぬ強豪が日本にもいるというのは嬉しいことです。来年の日本代表決定トーナメントにエントリーできるといいですね。
クラウスのポテンシャルは計り知れませんよ。彼によいブレーンがつけば王者返り咲きも夢ではないのですが・・・・・・・

yoshi-HEROさん
医学的な観点からいうと、今回は試合すること自体に無理がありました。ですからショックはほどほどにして、一刻も早くパンチの練習と上半身強化に努めてください。期待してますよ!
by しょちょう (2006-09-06 23:49) 

ギュウちゃん

日本人で勝てる人はでてくると思うな。180CM以上でマサト並の積極性と技術があれば勝てる
by ギュウちゃん (2006-09-07 18:50) 

にこちゃん

ブアカーオみました(^^
なんだあれ。という感じでしたね
もっと見たかったのに。
今回のブアカーオは茶髪にしていたのがちょっと残念でした、
by にこちゃん (2006-09-09 10:34) 

ハードロック芸人

佐藤嘉洋選手にがんばって欲しいです。

よくわからないですけど、佐藤選手はキックが強い。
ということはは足腰が強いから強いパンチが打てそうな雰囲気を感じます。
でもそれですと、ブアカーオ選手と同じなっちゃって分が悪いので
やはり、頭を使った戦い方をしてもらいたいです。素人のコメントすいません。
by ハードロック芸人 (2006-09-15 22:06) 

しょちょう

ギュウちゃんさん
180cm以上の身長で規定体重を守ると、かなり痩せた体になります。佐藤嘉洋選手みたいにですね。パワーを犠牲にしてリーチを取るというのは一つの手ではありますが、ブアカーオのような天才的な距離感を持つ選手に通用するかはわからないところです。

にこちゃんさん
まったくです。せめて2ラウンドくらいはフルに見たかったです。
ブアカーオも年頃ですからね。少しの茶髪は許してあげましょう。

ハードロック芸人さん
佐藤選手は見ての通り上半身に厚みがありませんので、ブアカーオのような重いパンチを打つのは無理だと思われます。ですから威力よりもタイミングを磨くことと、相手のパンチをしっかりガードする技術が大事ですね。期待しましょう。
by しょちょう (2006-09-17 23:45) 

宙太郎

ここでyoshi-HEROさんにコメントするのもおかしいですが、しょちょうさんのおっしゃることは私も感じました。
応援していますよ!!
しょちょうさん、お久しぶりですm(__)m
by 宙太郎 (2006-09-18 12:41) 

ハードロック芸人

そうなのですか。じゃあパンチ重視のKー1だと苦しいですね。
でも、期待します。
by ハードロック芸人 (2006-09-19 02:00) 

しょちょう

宙太郎さん
お久しぶりです。yoshi-HEROさんの応援よろしくお願いします。

ハードロック芸人さん
実際、佐藤選手ご本人も悩まれていることだと思います。うまく解決策を見出してくれるといいのですが・・・・。
by しょちょう (2006-09-19 11:11) 

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